♪ こ う の と り ♪
熊本県で「こうのとり」という名称で(赤ちゃんを救おうという意図)産婦人科医師が“窓口を開設し10年たったが、その後全国に展開することがない”と嘆かれたそうです。
なぜ、このような結果になったのか?当時の阿部総理大臣が「赤ちゃんポスト」と言い換えたことが原因だと指摘した方がいらしたという。<ポスト=投げ入れる>という感覚で当初は大変な事態になり非難を浴びたと反省したという。政府は世に広める意味で分かりやすく広報したのであろうが、すり替えが生じてしまった。
その後は徐々に落ち着き、考えも定着はしてきたが拡大化にならずにいるという原因を模索していたときのこと、いつものように診察での面接において、関西圏の某女性が述懐したことで腑に落ちたという。「当時そのことは知っており活用しようとしたが、熊本までの旅費がなかった・・・結果、堕胎をしたと」という話を聞き知った女性の精神科医が奮起し関西にも必要だと活動開始となったという。
[こうのとりin 関西]のホームページを開いてみて下さい。電話相談などボランテイアを募集されております。また“やってみたい”と思われる方は、アクセスしてみて下さい。
この一方で、家族は持ったが日常が虐待三昧の生活が普通になっている内容が日々報道されている。今一度、家族とは何か!子どもの存在とはなにか!について問い直しをしていく必要があるのではないかと考えさせられる。
思い起こせば虐待の問題は50年前から叫ばれていた。「オーブンレンジの中に子どもを入れて丸焼きをする寸前だった・・・」と諸外国のニュースが流れて驚かされたものです。
世のトッピックスは「スマホ・パソコン依存」という言葉で紙面をおいつくしております。<依存>という言葉も古くて新しいものです。人生のなかで、人が生きるとは、辛さ儚さ寂しさについて本音で語ったことがないのではないかと察します。
最近の精神科医療においても技法ばかりが先行しているように思えます。コンパクトに処理するのが幸いと・・。弥生の今、“大学を卒業するまでに一人の学者の大作を読破してください”と学長の入学式の言葉が懐かしく思い出されるようになりました。
* 精神科医―小林和先生
(G記)