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− イングリット・フジ子・ヘミング − 

 明けましておめでとうございます。まるで小春日のような暖かいお正月でした。
  1月3日(土)に「イングリット・フジ子・ヘミング 一万人のピアノライヴ」に参加することができました。大阪城ホールが大観衆で埋められました。その中央にピアノ一台、フジ子・ヘミングが向き合って座りキーに触れるとコンサートと言うより"ピアノライヴ"としての臨場感が漂いはじめました。ショパンの「別れの曲」、ノクターン、ポロネーズとつづきリストのラ・カンパネラで終幕に入りました。なんとも優しいやわらかな音のひびき・・次第に引きこまれ、包まれて、自然と一体化する心地よさを感じていました。
これまでのピアニストの弾く力強く厳しいショパンとは違い、帰路はおだやかな心にさえなっている自分に気づかされました。技術の良し悪しでなく(私にはそれらのことが全くわかりませんが)心に通じてくるモノを感じとるか否かなのでしょうね。それは一言で、丸ごと包みこむ優しさの音だったのかも知れません。
 忙しい時代だからこそ もっともっと優しくなりたいものです。     (G)