女性は働くことが必須

朝夕は秋の気配を感じ取れるこの頃ですが、残暑というこの時期の昼温度は33度というのにもお手上げ状態です。

先日、母親(95歳)が旅立ちました。思い起こせば10歳代の私に接するに厳しくもあり、良き助言者でもあり、母親らしく(?)という迫りはあまり感じたことがなく、一言で「男」という感覚でかかわっていたかのようです。

今週のNHK朝ドラ「虎に翼」と一コマから昔を思い出していました。男子学生が職場見学の場面よりの会話。(*ストーリをご存じのこととして記します)寅子を前にしての質問からスタート。

♂「女性はなぜ働くの?」と疑問を持つ男子学生の一言

♂「女性は働きたいの?」「女は働かなくていいのだから、そっちの方が得だろう!」

職「先生や周りが優しくするのは優等生か不良で中途半端な俺達にはいないも同然」

「出来る女性と比べられ無性に腹が立つ」

職「苛立ちを向けるとき弱そうな相手を選んでないか?」「どのような人生を送ろうとも弱そうな相手に怒りを向けるのは何の得にもならない。お前が平等な社会を阻む邪魔者になるのは嫌だろう?」と言われ学生は頷く。

職「一番になれなくともお前のこと観てくれている人必ずいるからさ・・・」

この会話が懐かしく感じ取れた。亡き母親は有職者(看護職)で生涯を貫いた。男性顔負けの母だった。現職は公務の総合病院勤務、終えて看取りをしていただいた病院で働いた。生涯現役。この母親が私に向かい「これからの時代、女性は働くことが必須。学んだことを活かせる学部に進学するのが望ましい」卒後職を手に入れたことを一番喜んでいたのも母。

しかし、家庭の中は上手く運ばない。両親は口争いが絶えなく子供心に悲しかったことも多々ある。仕事優先の母、時間が空けば子どもサービス。母は職業人としては有能であった。

50年も前の会話が巷ではまだ現役。女性の社会進出は進んでいると言いながら遅々としてでしかない。

今、働けていることに母への感謝を込めて「ありがとう…天国の父とゆっくりして下さい」と冥福を祈ります。

 (G記)

お薦め図書

1.「世界一やさしい依存症入門」(河出書房新社)松本俊彦 著 ¥1420

2.「助けてが言えない」赤本(日本評論社) 松本俊彦 著 ¥1600

おわりに

気怠い…頭痛がする・・・横になりたい・・・ゆっくりとしたい・・・コロナに罹患していた。同時に、母親の葬儀と重なり非日常が展開していた。「早朝電話が入り駆けつける。 24日、朝7時11分にお亡くなりになりました。ご愁傷様です!」と医師より告げられた。

その場だけを見ればとてつもなく簡単に感じ取れた。<一生って呆気ないな・・>と。現実に戻りことが進んだ。やっと葬儀、走馬灯の如くよみがえっていた。今、やっとコロナと向き合い養生することになる。(時すでに遅し?)

 (G記)