―― は じ め に ――

　昨日は２１日（日曜日）は目茶苦茶寒く４８年ぶりの寒波に見舞われ、桜の花の上に雪が積もったという県がありました。異常気象ですね。そのようななか、昨日は、「瀬戸内芸術祭」の「春期」の最終日でもありました。私も春よりフリーターになり、快晴に見舞われた１８日の木曜日に豊島に出向きました。香川に住んでいながらはじめての体験です。小さな船で豊島に下船・・・・小さな港町があり船が三々五々浮上しておりました。２５人乗りのバスに数分乗り換えて目的地に到着。下車したと同時に、目前にグリーン・黄色・ピンク・紫の花畑が光を浴びた眩い風景、その向こうはキラキラと光り輝く瀬戸内海が広がり、小さな小さな島を体中で感じ取ることができました。畑の中にコンクリートのアーチ型の建物が見えました。ここが美術館でした。進むと島とは違った斬新なスタッフとトイレがあり驚かされました。順路に沿って歩いていくとやっと入口に到着です。そこで「靴を脱いでください！」という指示に従い入館するとまたまた驚き。建物すべてコンクリートで、床からは水が所々から湧き出ているのです。それが低い方に流れていき大きな泉を作っているようにさえ見えました。アーチ型に開いた天井からは空を仰ぎみ、風が吹くと細い紐が揺れ、静寂で、これまでとまるで違う、第３世界が広がっているようでした。見学者は座り込み、感慨深く何かを感じ取る様がありました。本当に自然界と一体化されたモノを感じました。「よく働いた、少しゆっくりと休みながら進んで行けば・・・」と言っているかのごとくでした。
　でもひと度帰路に向かい、高松に到着するやいなや現実世界に引き戻され、バタバタとしてる自身の姿がありました。ささやかな一日は終わりました。