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「傷ついた心の居場所 」
講師 大正大学 村瀬嘉世子 先生
先日、NPO法人、「子どもの虐待防止ネットワークかがわ」が主催して2時間の講演会がもたれた。キャッチパンフレットの通り、すがすがしい青空のもとに大樹が一本、どっしりと描かれていましたが、まさに講話をする先生ご自身の如くに感じとれました。
「被虐待児には、心理的に育ちなおることが求められている・・つまり、その子自身の存在をよしと受けとめることを、こころの居場所感覚を取り戻すこと・・日々の営みを通しての治療と養育が大きな目標となってゆく。しかし親から離れて養護施設に入所するにさいしても苦しみが伴ってゆくのです。」と話が展開していった。一口で心理的にホットできる<施設>をどう体験していけるかだというのです。「入所している子供に未来像を聞くと父親は大きな決断をし、家族をリードしてくれる人、母親は優しく仲良く暮らすようにフォローしていく人と伝えて、経験せずともジェンダーの特性を把えていけていくことも素晴らしい。大人として、もとめられることは、自分自身の生をしっかり見つめてゆく目、つまり自分への問いかけを(目なざし)していることが大切になる」としめくくられました。これは、誰かが心にかけてくれて、つながっているという感じだと思います。
終始、先生の優しく、語りかけ、会場にいる我々を包みこむごとくの温かさが漂っておりました。何だか癒された時をすごせたように感じました。さすが、村瀬先生という風でした。
(G記)