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(映画)

「二人日和」

 “古都京都。伝統ある神祇装束司(しんぎしょうぞくし)を務める黒由(くろよし)の毎朝は、神社の湧き水を汲みにいくことから始まる。その水で珈琲を入れて、妻と向き合い、ゆっくりと口に運ぶのが・・ふたりの大切な時間だ。子どものいない夫婦は、そんな日常の何気ないひとときを大事に育みながら、45年もの永い年月を共に生きてきた・・。そんな中で、妻が不治の病に冒されたときから、少しずつ変化してゆく。・・・妻をきづかう夫、夫に甘えながらも、次第に自分の病を受け止めていく妻。・・・”

が大略です。
一口で、この映画は、夫婦の愛を繊細に綴(つづ)る珠玉のラブ・ストーリーです。不治の病になるところから、夫婦のこまやかな心の動きと伝統的夫婦像から抜け切れぬジレンマ、重なるように若い大学院生の恋人達がえがかれ同時に「死後のいのち」という大切なテーマも語られていたように思えました。とにかく静かな物語でした。終了まぎわには涙が流れてくる始末でした。
ちなみに夫婦役の俳優は、栗塚旭さんと藤村志保さんでした。栗塚旭さんとはサイン会に握手をしていただきました。今70才の現役で顔と額は艶々と輝いておりました。

G記