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冬の記憶

 これ迄、体験したことの無い暖冬だったのが、節分あたりから 一気に冷え込んだ。節分祭の行われる神社へお参りにと思っていたが、あまりの寒さ。夜、家の炬燵でTV放送の神社での豆まきを見た。多くの人々が福を求めて、お参りに集まっている。
 私の子どもの頃は、毎年、この位の寒さは普通だった。水たまりには、よく部厚い氷が張り、運動靴でミシミシと踏んでは遊んだ。水道も凍る。木枯らしは吹き荒れ、柿の木を裸にした。
 ささら さららと ぼたん雪が降り積もり、雪景色の山道を通学した。キュッキュッと雪の鳴る音がして小学校への道のりは,片道30分。厳しい寒さに出会うとそうした,子ども時代の感触が鮮やかに甦る。
 北風と共に風の又三郎がやって来る様な 懐かしい冬の記憶。

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 日々、澱のやうに溜まったストレスと孤独感。久し振りに気心の知れた友人とファミレスで話す。あたかも氷が解ける様に私の中の、そういったものが消えていった。あー幸せ。
 やはり、話すと云う事の大切だと再度確認した次第です。

 二月四日(水仙月の四日)  水仙月