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ショーン・カナン=脚本) 竹書房文庫
『ライ麦畑でつかまえて』(J・D・サリンジャー著)主人公は高校を退学処分になった16歳の少年。名前はホールデン・コールフィールド。主人公はウィットに富み、かつクレイジーで、他を軽蔑し、憐れんでいる日常を送っていた。
この本をバイブルのごとき片時も手放さずにいた19歳の年、精神を病み、病院から退院したばかりのニールローレンスがある日、サリンジャーを探し求めて旅に出る話しが記されている《ライ麦畑をさがして》についての紹介をします。
主人公の心はビー玉みたいにまっさらだった。そのビー玉に少しずつ傷がつき七色の光を放ち出す。両親は離婚し、政治家の父との確執、兄(性同一性障害)の自殺。問題を山のように抱えた少年でいつも「憧れのサリンジャーに会えば全て解決する」とおもっていた。でも家出同然の旅に出ることでちがうことに気づいていった。ガールフレンドの死を契機に<自分は自分だ><サリンジャーではない><兄は死んだ、連れ戻せない><心のなかにいる。>こうして少年の人生の意味は、少年自身の中にあったとしめくくられた。更に父親の愛情もいつもそこにあったのだと今、気づき涙を流す。
昔、若かった青年時代に一度はお読みになったことがなつかしく想い出したり? ではないでしょうか・・・。 (G記)