新春2015年を迎えて

〜 幼い頃の羊の思ひ出 〜

　謹んで新年の御祝詞を 申し上げます
　幸多き新春を迎えられたことと お慶び申し上げます皆様の御多幸と御健康を心よりお祈り致します

　幼い頃 私と妹は母に連れられて、よく買い物に出かけました。往復40分近くかけて、徒歩で食料品の買い出しです。 ちょうど半分くらい行くと 道沿いに羊が一頭だけ、小さな小屋に飼われていました。いつも小屋の柵から 顔を出して道の方を見ています。
　おっとりして、おとなしい性格の 中くらいの大きさの羊（名前はありませんでした）。飼い主のおばさんに勧められて私と妹は、 餌の草を一つ食べさせました。
　それから、また買い物の道のりで、飼い主のおばさんに勧められ、私と妹は少量の餌の草を食べさせるようになりました。
　羊はいつも 食欲旺盛で 差し出す長い草を ムシャムシャとすぐに食べてしまいます！ 私と妹は羊に、とっても親近感を 持ちました。子ども心に、わくわく楽しくて 面白くて、たまらなかった羊の餌やり！ 長くてたいへんだった道のりも 羊と会う楽しみがあり、嬉しい時間が出来ました…。 かわいくて、温厚で いつも静かに外を眺めているけど、餌の草を喜んで食べる羊！
　遠方に住む妹とは共通の懐かしさがいっぱいの思ひ出で、盛り上がっています！
　いつも、もこもこした、たっぷりした羊毛をまとっていたから きっと木枯し舞う厳冬にも 羊は暖かかった事でしょう（笑）。
　今年の干支は、羊！
　『美』の漢字の元々の由来は、羊の後ろ姿を表しているところから、きているそうです。いにしえの人々からも 非常に愛され大切にされていた事が うかがえます。
　羊は記憶力に優れて、人間や仲間の羊の顔を何年もの間、忘れないそうです。驚きです！ 日常で餌をもらう人間には、餌をねだるそうです。顔の表情で 相手の様子を読み取る事にも 長けていると言う事です！
　案外 羊の方でも 私や妹が道を通り、餌のおいしい草をもらうのを 待っていたような気がしてきました。そうして 幼い私達から、可愛がられる事も待っていたような気がしてきました！