ちょっと一息コラム index

『ロッキー』(1976年、アメリカ映画)を観て

 アメリカンドリームを求めて、無名のボクサー・ロッキーはボクシングの世界チャンピオンと戦うことになる。これは昔からある有名な映画だ。ロッキーのテーマ曲を耳にすれば誰しもが、内容はともかく、「ああ、あれか」と思い出すのではないでしょうか。
 ボクシングといえば、以前ある画家がボクサーを描いていたのを見たことがある。殴られても殴られても、倒れても倒れても、何度も立ち上がるボクサーの自分との闘いが力強かった。世の中にボクサーという職業があるのは、その自分と闘う姿を見たいという人たちが多いからなのだろうか。
 映画では、ロッキーはチャンピオンに僅差で負けるが、チャンピオンからロッキーの強さを認める言葉が発せられ、恋人と抱き合って話は終わりとなる。ロッキーは勝負に負けたが、(心の)闘いには勝ったのだ。
 ロッキーは何の為に立ち上がるのか。一つには愛があった。
 そして今、人は何の為に立ち上がるのか。

(サンシャイン)