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 朝夕の冷え込み、まさに今、秋まっさかりです。先日8日(日)に広島にて第43回全国大会(断酒会)が開催されました。「豊かな感性を求めて」とテーマを打ち、この中の記念講演は東ちづる(女優)さんでした。快活、でもしんみりとした口調でアットいう間に60分が終わりました。以下大要をのべます。
 24年前に47才の父は吐血して入院。その後数回の入退院をくり返し最期ICUの部屋で息をひきとり62才で他界した。主な診断名はアルコール依存症と告げられたことを契機にご自身がACだったのだと悟るプロセスについて話しが深まった。「父は悪くなかった・・飲み続ける意味を問うこともせず罵倒するだけで・・孤独で居場所のなかった父の淋しいおもいを理解せず・・加害者は家族だった・・ということに気づいた。」
 ということからカウンセリングを母子で受けるに到ったプロセス。受けてからの自分自身の証言について、ボランティア活動を通して、変わらざるを得なかった価値観の転換がおきた。TVの司会役においても言葉がけを選んでしている自分がいる。「人に対して良かれと思ってエールを送る。<がんばって欲しい・・>という風に。ここまで、がんばって がんばって生きているのに・・もう無理、限界だよ・・ということに気づかされた。すでに人と人の関係が対等でなくなっているんだということに・・こうして病者が生きているだけ、生きるということのみを考えているんだと・・・ということから私は世間に向けての自分しかなかったが、素の自分になるきっかけを得られた」と語られた。「世間は心の中にあった。がんばる自分がこれまでいたから、がんばれない人はダメな人と思いこんでやってきた・・もっと父を理解する努力をしたかった。父の依存を恥ずかしいと思う、無知な自分であった。父を大好きだけど認めたくない自分がいた〜そこにはICUという部屋の中で、横たわる父に話しかけ、カゾクのコミュニケーションが生じた。最後に母は<生まれかわってもお父さんと一緒になるよ>と言い、それを聞かされたときは全てを許せる気になった。これまでは家族ゴッコをしていただけだったのだ・・・。なぜもっと早くにコミニニケーションをとる工夫ができなかったのかと・・。」最後に「あなたは、どんな人になりたいですか?と問われて何て返事するか・・! 今、私は自分の心に寄り添って生きています。辛いときはないて〜」と明るく率直な自分を開示されました。
 以上ですが、皆さんは<どんな人になりたいの?>と自問自答してみて・・・解答はいかがでしょうか?
秋の夜長・・・自分と向き合ってみませんか? 大会を終えて帰路へと・・・瀬戸大橋から見る夕日は最高にスバラシク満足な一日の終わりを告げていたかのようでした。

(G記) 


  〈私〉はなぜカウンセリングを受けたのか


東ちづる(著) \1,470 (マガジンハウス刊)


小さな一歩 「破れない殻」 桜井充さんより(現参議員です)


秋の講演会案内

1. 村瀬嘉代子先生「子ども虐待について」(?)
2. 平成18年11月18日(土)午後1:30〜3:30
  三木町交流プラザ メタホール(Tel:087-898-922)
3. NPO法人子どもの虐待防止ネットワークかがわ(主催)
是非 お出かけ下さい。


あ と が き

 バタバタとあわただしく日が過ぎてます。ゆっくりと自宅にいる暇もない程です。今回お届けがすっかり遅くなりました。ところで上記の秋の講演会案内ですが、「コア」とブッキング状態ですが・・・いかがしましょうか? 
10月のお集まりの時にご意見をお聞かせ下さい。

(G記)