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 (T.T)

印象に残った映画

 MIBは「メン・イン・ブラック」の略。
 過去の記憶のない男Kが郵便局で働いている。そこへ、かつてのKの同僚だという男Jが現れ、男Kの過去はこうだとキョーガクの(女男共学の共学ではない)事実をつきつける。地球にはすでに異星人達が地球人にまざって生活しており、その事実を知る地球人は限られている。男Kは、地球にやってきた異星人達が起こすトラブルの処理をする極秘任務に就いていたが、ある事件がきっかけで自ら記憶を消したのだ・・・。おバカなハリウッド製VFX映画。
 

  私はこう解釈してみました。フツー?に働いているけど何かちがうこれは本当の自分じゃないなっていう男Kが、心の問題を抱える当事者。突然の訪問者Jが症状。症状は語る、「おまえには問題がある。それはホントのおまえじゃない。」と。訪問者JはKに事実をつきつけてゆくが、Kは最初「そういうトリックはテレビで見たことがある」とか言ってごまかそうとする(否認)。男Kは意外にすんなり受け入れるけれど(次々とキョーガクの現実・証拠を見せられるから、健全な反応ともいえる)、私はもっと抵抗があっていいかな、と思いました。封印していたものを知る苦痛を避けるために。(しかし同時に過去は光を当てられたがっている。回復に向かう情動。)「本当の自分を知りたいなら来い。」と言うJと共に、Kは勇敢にトラブルに飛び込み、立ち向かってゆき、本当の自分をさがし、過去を取り戻し、現在と統合する。ほろ苦さと共に。
 余談ですが、中盤、二人がトラブルを追って歩きながら「おさらいしよう。自分達はこうこうこうだったから、今こうしている。」とストーリーの展開を(見ている人のために?)説明していると思われる場面があって、ニヤリ。よくあったな。こういうの。
 「アンドリュー」は未来にロボットが人間に近づいてゆく話ですが、ひきこもりの私は問題を抱えた人間の回復・成長と重ね合わせて見るところあり。

{ 近況 }5月末に今度ひきこもりの親の会で体験を発表することになりました。今回は、ひきこもりの心の世界を読み解くキーワード「きらいなことは絶対しない」「ストーリー」「自己肯定」「時間よ止まれ」「子宮に戻る」等、社会に復帰する時に起こる問題を「ひきこもり浦島効果・世代復帰」「不慣れでしゃべりが変」「一人生活習慣によるわがまま化」等といったキーワードで考えて行こうと思っています。 5月13日。

          くずも