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<投稿>

先日、私は久方ぶりに某所の和風装具店へ出かけ、一枚の布製の壁掛けを購入しました。洋風に云うとタペストリーとでも言うのでしょうが、そんな手合いの物ではないので・・・。季節物で、立秋から初秋にかけて、調度好い具合いの図柄で、一目で気に入りました。
さっそく自宅の玄関の壁に吊そうと古い額縁を、はずしたのですが、これが、我家の御老体のお気に召さなかったようで、ムッツリ黙って、自ら作った細竹の細工物をバキボキと折って捨ててしまいました。
無言の抗議です。 私は「あの額は、うちの家紋だと、お寺さんよりいただいたが、実は違う。家名だけは、うちの○○家だが、本当はあなたの旧姓の方の紋じゃないか。 お寺さんも好加減だ。 私はあれが目障りだった。だいいち、地震でもきて、下へ落ちたら危険だ。」と御老体に一意見したのですが、当人はムッツリ押し黙ったままで、らちが開きません。1時間程して、私は結局、額を元の場所へ吊し直し、私の壁かけは、私の私室に釘を打って吊してあります。それなりに気に入ってますが、そのうち、別の場所で役立てたいと考えてます。安物ですし、その店には、もっと良い品がありましたが、私の小づかいでは、ちと手が届きませんでした。
 これが、投稿可能な老若の室内装飾の攻防です。たいしたことでもないのですが、明らかに 私の敗北です。
いかんせん、年を経た生き物というのはヒトだろうと畜生だろうと、凡人の叶わぬ威厳を備えています。

 <ビーム筆>