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催し報告

(T.T)

3月26日、県内女性支援団体の招きにより、米国在住、フィリス・ピーターソンさんの講演が行われました。
 子どものときに父親からの性的虐待に会っていた彼女が、初めて家族内でその事実を口にしたのが、四十代前半のこと。
それまで、それを秘密にしておくだけのために、彼女のエネルギーは費やされ、彼女の生活は、離婚、無職など幾重もの問題を抱えていて破綻していました。「それを誰にも話してはいけない」が、彼女の40数年間を支配し、彼女の人生を彼女のものでなくしていたのです。
最初に秘密をグループで何度も何度も口にし、そしてそれを秘密にするために感じないようにしてきた感情を取り戻し、ひとつずつ、本来内在していたのに忘れていた自分の力を自分のものとしてゆき、今や彼女が自身の体験を語ること自体が、すぐれた癒しの効果を持っている、と感じられました。
 「何を話してもいいんだ。」と、すぐに何でも話せる環境をつくることが、子どもの心に傷を残さない、というのが印象に残りました。
最近、虐待の赤裸々な体験を聞くと、涙のとまらない私です。この涙は、共感の涙か、それとも自分の身につまされる過去への涙なのでしょうか?
3月30日には、県内のいくつかの自助グループのメンバーが、グループの垣根を越えてミーティングを開きました。言い出しっぺの私は、進行も準備も託児も他の人におんぶに抱っこでした。笑。
 ミーティングのルールとして、メンバーにより語られた内容は、守秘義務があるために、ここでは紹介できません。この、まるでカウンセラーがクライエントのプライベートに守秘義務を持つのと同じようなきまりは、「メンバーが秘密を守る」ことによって「どんなことでも話せるようにする」安全を作り出すために必要なものだと判ってまいりました。私自身そのシステムを大いに利用して「言いにくかったこと」を言えるようになりました。
私も個人的にメンバーの人から秘密をうちあけられることがあるのですが、どうやら最近は、大変なことを聞いても、翌日、平静さを持って他の人の前に出られるようになりました。すこしは「人の力になる」ステップに近づいたのでしょうか。
 ただ私は、いきなりステップの二段目を踏んだあとに、一段戻って飛び越えたステップの課題をあとから追いつかせる癖があるようです。この場合は、二段目が「人の力になる」で、一段目が「自分を回復させる」です。
 同様に、二段目が「メンバーに信頼される」で、一段目の「自分の秘密を明かす」があとから来る・・・と。なかなか私個人のことだけを書いてミーティングの紹介ができました。できてないか。感ずいてください。笑。

クズ