レ・ミゼラブル
ビクトル・ユーゴの作品です。これをミュージカル仕立てで完成させた作品です。生歌もさることながらユーゴの原作に含まれるメッセージが、貧困や犯罪などの悲惨を克服したはずの現代人にも強く伝わってくるものです。この中で、ユーゴが伝えたかったものは「愛は確かに勝つ。だが愛というものは貰ったぶんだけしか人に与えられないものである。」というメッセージを説いているのではないでしょうか。＜誰かが見返りを要求しない無償の愛＞を与えることです。ジャンバルジャンはその愛をイエスから貰った。でも今現代と言う時代ではイエスは存在しない。今は＜誰か＞は＜あなた＞でなければならないのではないでしょうか。映画の中でジャンバルジャンが伝道師ではなく、工場の経営者として更生をしたと描かれているところに醍醐味があるのでしょう。まだしばらくは上映されていると思われます。冬の寒さの中でこころがホットするお勧め作品です。
（Ｇ記）