index

家電的実用主義 (os)

 近年の自宅暖房事情。電気毛布を2つ折りにして2つ折りにしたタオルケットを重ね文具クリップでまとめて、ひざ掛けとしています。1000円程度のソフトあんかを2つ、それぞれ十字に紐でしばり、その両端をお互いに紐で連結して、虚無僧風に肩に引っ掛けます。上から年代物の防寒服を羽織ります。 電気アンカは2股コンセントで5メートルの延長コードに繋ぎその先は、電気座布団と合流して電球用調光器(2,500円)で温度管理します。 このように電線を引きずりながら3LDK室内を徘徊しております。鎖に繋がれた犬みたいな按配です。犬は悪いことをする恐れがあるので鎖で繋がれています。私は自発的に電気文明が提供する恩恵に接続しているのです。
 そして、椅子の上で足を組んで、考え事をしながら日々暮らします。その椅子というものが、酷い白物というか、いかがわしい黒物で、肘掛けは片方紛失して残ったほうも半分鋼鉄の肘骨がむき出しになっています。強化プラッスチックの背骨は真っ2つに割れてしまったので、残骸を上下逆さまにしたうえ尻骨に挟み込んで紐で縛り付けて使っています。尻を載せる柔らかな部分は崩壊してしまったので、ゴツゴツした骨盤の上からテレビ台の部品を被せてガムテープで止め、さらに、その上から座布団を折檻して紐で縛りつけております。
 私の服は袖口が高級ちりめんといいますか、散り散りバラバラと肉襦袢のような綿切れがほとばしり、今最新流行のホームレスの方々も着ないような価値ある年代物となっております。むろん、このような素晴らしい いでたちで買い物に出かけると、一般庶民からの嫉妬の怨念が鬱陶しくてかなわないので、あまり目立たないように3年前に1500円で買った新品の冬服に着替えて出かけます。
 右写真は、21+20+20+30+27インチ・ディスプレー+キーボード等。貧乏途上国のプログラマーに、対抗して開発環境を整えています。日本のプログラマーは次第に尊敬されなくなり会社では粗末なパソコンを支給されます。次から次へとプログラマーを監督する格好いい名前の職種が出現して、プログラマーはIT社会底辺で軽蔑されるような職業になってしまいました。
(os)