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会の意義

(o.s)
 私が最初にコア集会に出席したのは1997年です。情報収集が得意な従兄妹から集会の様子を見てくるように頼まれて出かけました。私は集会が得意ではないので、通常であればありえないのですが、大川病院精神科が懐かしく感じたので行ってみました。
 私は1978年の年末から大川病院の閉鎖病棟に精神分裂病で入院しています。1988年の盆踊りの時期にも再発して閉鎖病棟に収容させられています。後藤先生は檻の中の世界に入って来ては、惚けた患者達の間で溌剌と卓球をしていました。26歳の私は後藤先生の目の前に座って心理テストを受けました。木を描くという課題がありました。私は、立派な狂人にふさわしいような奇妙な木の絵を描くことに腐心しました。
 私は短期間で意識が正常復帰して、長年にわたり、抗精神病薬と精神科には無縁な生活をしています。この実績から統合失調症ではなかったと主張することもできますが、一般人よりも狂気化する才能には恵まれています。この才能を抑止するためには、制御棒を構築する必要があります。熱望と空想と感動の連鎖反応による意識の沸騰昇華を醒ます冷静さと、ものごとを肯定的にとらえる世界観の柔軟な構成力を必要とします。地道で現実的な仕事に精進し役に立つ人であることに満足することで自己同一性が安定します。このコア通信の編集印刷を担当することも、そういった意味で意義があります。